SchoolReflection

学校をいろいろな視点で本や新聞記事、研究発表をもとに振り返る

子どもの貧困と虐待は、教育問題ではない

 子どもの貧困や虐待が問題になっている。学校でも話題になっているが、対応はしても対策をとることはできない。それは、子どもの貧困も虐待も教育問題(文部科学省)ではなく、生活と労働の問題(厚生労働省)の問題である。なぜなら、経済力がなく進学できない、食事を与えられない(ネグレクト)といった貧困と虐待に対して学校は何もできない。児童相談所や役所に相談するように保護者に進めるか、通告するしかない。子どもの問題イコール学校の問題ととらわれがちだが、その対応の範囲を考えると適切ではない。日本の教師は、教科指導の他に生活指導、保護者対応、部活指導と何役もこなしている。そこに保護者の生活をみる余裕は皆無である。しかし、心ある教師は目の前の子どものために、環境を整えるために言いたくもないことを保護者に伝える。「何の権利があって」と保護者からクレームがきてもおかしくない。それは教師は子ども教育に関わる者であって、保護者の生活指導をする立場ではないからだ。

 貧困はどうすることもできないが、虐待は対応できる。発見と報告である。子どもを保護者から守るという、恐ろしい目的だが見過ごすことはできない。そして、保護者が「なぜそうしてしまうのか?」理解と相談にのることで、子どもの環境が改善されることは幸いである。身近に子どもと関わる教師の務めだと思う。