学校教育リフレクション

主に学校教育を中心に綴ります。「学び」は学校に限らず、家庭、地域、社会と広く、生涯を通じて営み、人を育むものと考えています。

「わかる」ために何が必要か

わかりたいと思うのはなぜか

 我々は何にでも意味を見つけたがる。意味をつけないと落ち着かない。意味とは、わからいものをわかるようにする働きです。意識は情報収集のための装置。情報収集とは、秩序を生む心の働きです。わかるというのは、秩序を生む心の動き。秩序が生まれるとわかったという信号を出す。その記号が出ると快感や落ち着きが生まれる。

 生きるということ自体が情報収集となる。

1.記憶と知識のの網の目を作る

 わかるためには、それなりの基礎的な知識が必要になる。

2.「わからない」ことに気づく

 心の異物感。自発的にわからないところをはっきりさせて、自分で解決していく。

3.すべて一緒に意識に上げる

 作業記憶。図という手段によって全体の関係が同時に意識できる。

4.行為(運動化)にする

 運動化(字を書く、自転車に乗れる)することは形をはっきりさせる。

 人に説明すると、自分の「わかった」「わからない」が見えてくる。

5.応用(知識を別の場面で使う)する

 知識の引き出しが別々になっているのは、見かけの知識だけで納得してしまい、見かけの裏に潜む共通の原理までわかっていないから。

別々の記憶と知識を(応用)つなげていくと見えてくるもの(わかった)がある。

 

「わかる」とはどういうことか―認識の脳科学 (ちくま新書)より