学校教育リフレクション

主に学校教育を中心に綴ります。「学び」は学校に限らず、家庭、地域、社会と広く、生涯を通じて営み、人を育むものと考えています。

学びは、人を幸せにする

 「学び」は、生まれた時から始まる。生まれたばかりの赤ちゃんは、肌で暑さや寒さから外の世界を知り、空腹から自分の欲求を感じていく。次第に、世話をしてくれる人を通して、人との関わりを学んでいく。いつしか、社会で生きていく事を学んでいく。

 「学び」は、人を幸せにする。それは与えられるものではなく、自分から掴み取らなければならない。その方法を学ぶ場が、家庭や保育園、学校であり、それを導いていくのが発達援助者になる。生きにくさを感じている人に寄り添う人だけではなく、先生や保護者も、その存在が関わる人にとって発達援助者になっていることを知っていなければならない。「関わり」は、相手が赤ちゃんでも一方通行ではなく、影響し合うことでそれぞれに「学び」を与えてくれる。「学び」は、限りのない気づきや理解だけではなく、深い愛のようなもの。子どもを産んだから愛せるのでなく、産むまでに我が子を慈しんでいたからこそ愛せる。愛も学ぶもの。「学び」は、知識の量を指すのではない。思考の習慣や思い、意志で構成され絡み合い、うねりながら、自分のものになっていく。それを「学びのリフレクション」と呼ぶ。

 

人を幸せにする「学び」を掴むために

 学びのリフレクションは、3つの対象である自分自身やパートナー、仲間(社会)とのリフレクションを繰り返すことで進められる。思考の習慣や思い、意志の3つの領域の中で、それぞれの対象の中でリフレクション繰り返し、対象を変えながら進める。

(パートナー:自分にとって安心して寄り添える人、親がそうとは限らない、年齢や性別を問わない)

 

1.思考の習慣(知る。理解する。それと向き合う。)

 知識を得る「知る」の他に、無自覚だったこと、気がつきたくなかったこと、心に蓋をしていたことを「知る」ことで、大きな心の痛みと苦しみから怒りや不安、深い悲しみを経験することになるかもしれない。しかし、「知る」ことからすべてが始まる。理解し、それと向き合う。それには、5つ段階から成る思考の習慣がとても有効になる。自分を客観的に見つめる習慣でもある。それは、➀そうだと言える根拠の問題。②誰が言っているのかという視点の多様性。③パターンや関係を見つける原因の問題。④状況が変われば事態はどう変わっていたかという仮定の問題。そして、⑤それらが誰にとって重要かという問題。

 リフレクションを繰り返し、時には対象を変え新しいことを知る。そして、理解を深めていく。「知」を取り入れること、「知」乗り越えることに細やかでも確実な喜びを得る。小さくも意味の大きい幸せがある。

*知ることの苦しみ:毒になる親(スーザン・フォワード)

*考える習慣:学校を変える力(デボラ・マイヤー)